女性ホルモンは、子供を産むためだけのモノ?

「メノポーズを考える会」のWEBを読んでいて、迷っていた気持ちに踏んぎりがついた。 私も「HRT療法」をやってみようかと。夫に相談したら、「身をもって体験しなきゃ気の済まない性格なんだから、始めてみれば~と」。 そうなのだ、私のからだの中では女性ホルモンが確実に減少してきている。 今そこにある現実を判っていながら、いくら大した更年期症状がないからと言って、漢方だけを飲んで、 なだらかに女としての老いを受け入れるというのも私の気性にあわない。
もしかしたら、最近の私の「物忘れ症状」も「髪の張りの無さ」も「肌の乾燥」も「シミ・シワ」も、改善されていくかもしれない。 そんな夢のような希望をちょっぴり胸に、「HRT療法」に臨んでみようと思った。

 

すでに、女性誌の中で、良さそうな婦人科を見つけている。そこのドクターは、すべて女医さん。思い切って電話をしてみた。もちろん予約制。説明された内容は、まずは子宮の検査をして、それからHRT療法に入るというコースを勧められた。「子宮けいがん、子宮がん、女性ホルモンの量チェック、体脂肪チェック&ホルモン療法にあたってのドクターとの相談」。 そこまでセットで、3万円。それ以降のホルモン投与部分からは、保険が効くとのこと。こちらは、すっかり能動的な気持ちになっている。「ハイ、そのコースでお願いします」と即座に答え、予約を入れた。

 

1週間後、その病院へ。さすが青山だけあって、お金持ちそうな中年の女性もけっこうきている。最初に問診のため、ドクターのいる部屋に通された。そこで、実はギクリとした。大きなマスクの奥にある顔は若く見える。たぶん30代前半くらいかしら。私の娘といってもおかしくない年齢。部屋に入って向き合った瞬間から、なんだか、そのドクターはピリピリしている。 たぶん私が受診前に書いた、問診表の内容が気に入らないのではないか。「女性ホルモンの減少による老いに、甘んじていたくない。もっと、美肌や若さを取り戻したい」と私は書いていたのだ。それが、医療に従事している若い女性ドクターの神経を逆なでしたようだ。といっても、もう遅い。彼女は全身のオーラで、「50歳のおばあちゃんになって、今さら何考えているの~」と言いたげだ。彼女が発したひと言は、「女性ホルモンは、子供を産むためにあるんです。女性ホルモンの減少は自然の摂理にのっとっています。」だった。私は心の中で叫んだ。「え~、じゃあ子供を産めない年齢になったら、もう女性ホルモンなんていらない、とあんたは言いたいわけ!」

 

後のことは、よく覚えていない。とにかく私は、「HRT療法」のためにこの診察室にいるのだ。50歳のおばさんが来るのは、すでに予約の時から病院側はわかっているはず。なのに、何でこんなことを言われなきゃならないの。私が重度の更年期障害で困っていなければ、「HRT療法」を受けてはいけないってわけ?冗談じゃないです。 そういう意識が、男のドクターならまだしも女医さんにまであるようじゃ、日本の中年女性はいつまでたっても後進国並みの知識と意識しか植え付けられません。 少なくとも医師なら、自分の母親のような世代こそ老いにあらがって生きているのだ、というこの必死さを理解する必要があるのではありませんか。 まして、その病院は「HRT療法」コースを開設しているですから。

そんな状況のあと、険悪ムードのまま診察をそのドクターにしてもらい、悪いところはないということで、 彼女はしぶしぶ「エストロゲン」からはじめましょうと、薬を処方してくれた。「プロゲステロン」は3か月以内には開始するようにしましょう。できれば1か月以内にまた病院へ来てください、と彼女は言った。「今予約していきますか?」と聞かれ、「予約はまた後日します」と私は応えた。

 

私は、「HRT療法」を専門のドクターと相談できるのだから、どんな話が聞けるのかとワクワクしながら出かけたのだ。だから、ドクターのあまりの未成熟な対応にガッカリした。医者であるということと人間性として深いということは別モノだ。


そもそも「HRT療法」のコースを受け持つドクターが30代で良いのか。せめて40代も後半からのドクターでなければ、「HRT療法」コースを受け持つべきではない。女性なら、医師なら、それだけでOKでは、ちゃんちゃらおかしい。私は医師免許はないが、人生長距離免許は持っている。医師のIQだけでは患者を癒せはしないのだ。

 

家に帰り、友達に電話をして、グチりまくって、気分はそれなりにスッキりした。

 

さあ明日から、「エストロゲン」ジェルを使用するぞ~。そんことに、またワクワクしたのであった。

2009.12.7