辰巳芳子さん、緒方貞子さんが語る。

 政府は、積極的平和主義をはき違えている。

                                    

                                                                                    2015.9.30

敬老の日が過ぎたあたりだからだろうか、長寿の国らしく、長老ともいえる女性文化人などの興味深い記事を目にすることが増えた。先週も「料理研究家・辰巳芳子」さんが取材を受けられていた。彼女は病床へ食の喜びを届ける「いのちのスープ」運動で良く知られている。料理本も多数出されている。現在90才、今も現役だ。彼女は日本の現状の政治を嘆き、安倍首相の提言する「積極的平和主義」を手厳しく批判している。抜粋するとこんな感じだ。「日本の武器輸出が本格化という話には、耳を疑う」「これに反対する声がどこからも聞こえてこないのは、理解できない」。さらに、「3.11があって、今も放射能は垂れ流し状態の日本が原発を外国に輸出するなんて、買う方もどうかしている」。積極的平和主義とは「本来は、貧困や差別のない状態まで平和を深めることではないのか」と。 その翌日にはこんな記事もあった。元国連難民高等弁務官・緒方貞子さん(88才)の記事だ。2000年まで弁務官を務められた後、国際協力機構(JICA)理事を務め、現在もまだここに属されているバリバリのキャリアウーマンだ。かつては世界の難民問題に取り組んでいらした。その彼女が「積極的平和主義」のあり方を問うている。「日本が積極的平和主義と言うなら、難民の受け入れもその一つ」「シリアからこれまで60人の難民申請があったが、認められたのはたったの3人」「開発援助も底辺の

人々に届くようなものをいくつやれるかでしょ」「積極的平和主義をつら抜こうとしたら、そのためにどういう犠牲をはらう用意があるかです、政府は」と。このお二人、生き様はまったく違うのですが、いのちを思う根っこの部分が近い。女性は窮地に立った時、一番に家族の食べるものを心配します。いのちを守ることを最優先します。男性とは、根本的にそこが違う。これからの日本は、どんどん女性長寿国になる。血の気の多い男性に「積極的平和主義」の意味をかってに変えさせてはいけません。オトナの女性たちよ、勇気をもって、これら先輩たちに続きましょう。